病院を受診すると、当たり前ですが、看護師をみかけますね。
みなさん、身だしなみはきちんとされていて清潔な印象だったり、好印象をいだきますよね。
私が子供の頃も病院に行くと「あの看護師さん、さわやかな笑顔で素敵だな。」と憧れて、好印象でした。
そういえば、髪がボサボサ看護師さんてあまり見かけないですよね。
不潔な印象って感じないです。
身だしなみを整えることの意義って一体なんだろう??
「身だしなみ」とは、「人に不快感を与えないように、言動や服装を整えること。また、その心掛け。服装やふるまい」という意味をもちます。 出典:デジタル大辞泉(小学館)
今回は、看護師が身だしなみを整える理由について記事にしてみました。
身だしなみのポイントについても一緒に見ていきましょう。
看護師が身だしなみを整える理由①~③
看護師が身だしなみを整える理由は以下の3つです。
理由①医療従事者としての安全を確保するため
看護師は、病院のなかで、患者さんと接する機会がおおいです。
そのため、患者さんの安全・安楽を考えなければなりません。
不衛生な、爪が伸び切った看護師が「これから、体拭いていきますね。」
と声をかけ、ケアをすると想像してください。
「長い爪が、皮膚にひっかかって、ケガさせられるんじゃないか。」って思いますね。
患者さんも不安に感じてしまいます。
他にも、免疫力が落ちている状態の患者さんがいます。
手洗いをあまりしない看護師がきたら、手はバイ菌だらけです。
感染させてしまう危険性がおおいにあります。
患者さんの病気やケガを悪化させないように意識しておかないといけませんね。
患者さんの安全の確保は、第一です。
清潔であることは常に、頭に入れておかなければなりません。
看護学生時代から、清潔、不潔について口を酸っぱく指導されてきたのは、清潔感にもつながってきていますね。
理由②患者さんに安心を与え、信頼関係を築くため
「人は見た目が9割。」というベストセラーになった本を知っていますか?
簡単にいうと、人は、誰かを評価するときに無意識に相手の外見や態度などの「非言語的な要素が大きい」という考え方になります。
第一印象は身だしなみに左右されるのです。
「好印象」をもってもらうことが大事です。
もし、あなたが入院していて、看護師がケアをしに来るとします。
身だしなみが汚い人が、ケアをしにこられると信頼できないですよね。
「ちょっと、頭がボサボサで爪が伸びている人に、頭洗ってもらって大丈夫かな。」
と不安しかないですよね。
信頼できないと思ってしまうと心も閉ざして、体調が悪くても「あの看護師さんには言いたくないな。」となってしまいます。
信頼関係が築けると患者さんも自分の体調や感情を表しやすいです。
「あなただから言うんだけど…」と患者さんに言われたら、看護師としてもうれしい気持ちになりますね。
看護する側も異常の早期発見ができるため、日ごろから身だしなみは、気をつけておかないといけません。
信頼される看護師も自信をもって仕事ができるようになります。
理由③職場全体のイメージにつながるため
看護師だけ限らず、病院で働いている人の身だしなみは、その病院のイメージにつながります。
あなたが通院する場合、清潔感があるスタッフが多い病院とだらしない身だしなみのスタッフが多い病院だとどう感じますか?
当然、清潔感があるスタッフが多い病院に通いたいですよね。
病院のひとりのプロスタッフとして責任をもたないといけません。
一緒に働くスタッフにも身だしなみは影響を与えることになります。病院一丸となってイメージアップが必要になります。
そのため、身だしなみを意識しておかなければなりません。
気を付けるべき身だしなみ①~③
つぎに、看護師が気を付けるべき身だしなみについてみていきましょう。
気を付けるべき身だしなみ①清潔感
清潔感は、普段の生活においても重視されます。
買い物や病院に出かけて、清潔感がある人をみると好印象をもちませんか。
医療現場においては、清潔・不潔は口を酸っぱく学生時代から指導をうけます。
私は、指先やヘアスタイルなどの身だしなみをついみてしまう癖がついてしまっています。
「指先は爪が伸びていないかな。このひと、ちょっと長いな。髪にふけがたくさんついてるな。」と気にする人は見るものです。
常にみられているという意識をもつようにしましょう。
毎朝、鏡の前で全身をチェックする習慣をつけてみて。
気を付けるべき身だしなみ②機能性
機能性は、忙しい医療現場において大切になります。
動きやすい服装じゃないと、救急対応が起きた時素早く対応できません。
昔は、ナース服は、ワンピースというイメージですよね?
これだと動きにくいです。
急変時にベッドにまたがって処置など慌ててするよりも、「パンツが見えてしまわないかな。」ということのほうが気になって業務に集中できません。
集中力を欠くことは、ミスにつながったり、患者さんの安全を脅かしてしまいます。
患者さんを守るためにも、俊敏に動けるような動きやすさがもとめられます。
機能性も大切になってきます。
訪問看護でも、入浴介助などするため、ジャージなど動きやすさは、自分のためにも大事です。
気を付けるべき身だしなみ③調和性
調和ってなんだろう?って思いますか。
国語辞典によると、「全体がほどよくつりあっていて、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること。また、そのつりあい。」と書かれています。 出典:デジタル大辞泉(小学館)
先ほども述べましたが、病院全体の評価につながるため、TPOにあわせた格好が大事になってきます。
ワンポイントアドバイス | |
清潔感 | 鏡の前で出勤前に全身チェックして!! |
機能性 | 動きやすいユニフォームを選ぶこと!! |
調和性 | 病院全体のイメージにつながるので浮かないように!! |
影響力を周りに与えるので、1人1人が身だしなみについて考えるようにすることが大事になります。
身だしなみチェック①~⑧
それでは、細かく身だしなみを1つ1つみていきましょう。
「自分の職場では決まりがゆるいよ」など比較しながらチェックしてみてください。
身だしなみチェック①ヘアスタイル・髪色
ヘアスタイルは、第一印象といえます。
患者さんが話しかけやすい印象となるように清潔感があるヘアスタイルにしましょう。
ボサボサは、問題外なのは誰でもわかると思います。
顔がみえるようにすることがポイントになります。
長いロングヘアの場合は、一つに結ぶだけでは、髪が邪魔になりやすいです。お団子のようにまとめるとすっきりとみえて、看護業務を行うときにもじゃまになりません。前髪が長い場合もピンでとめましょう。
まとめ髪をするときに使う、シュシュ、ネット、バレッタの色は、黒・茶・紺色で、装飾品のないものにしましょう。
私は、ショートヘアなのですが寝癖がでやすいので気を付けています。
「寝癖直しミントシャワー」を使い、寝癖が出ている場合、直します。
ちょうど目にかかる長さの前髪は、しっかりピンでとめたり顔が出るようにしましょう。
ヘアカラーについても。落ち着いた色味を選ぶようにしましょう。
カラーチャートの7~8番と指定のある病院もあります。
茶髪程度なら大丈夫です。
金髪はNGです。
金髪看護師さんも過去に見たことがあります。
私が見ても印象は悪いです。カラーは、落ち着いた色のほうが柔らかい雰囲気になりますね。
インナーカラーも見えないほうが無難です。
職場に結構なインナーカラーをいれてる同僚がいるのですが、ロングヘアのため、上手にまとめて患者さんやスタッフにわからないように配慮しています。
男性の場合、基本的にはショートカットや刈り上げなど、短髪で清潔感ある髪型にしましょう。
整髪料、ワックスのつけすぎは、髪の毛がベタベタした印象を与えてしますため注意してください。
常識の範囲内の髪色が基本になりますね。
身だしなみチェック②爪
爪は、患者さんに触れることが多いため、短く清潔に保っていなければいけません。
手のひらから見た時に爪が見えない程度の長さにしましょう。
ネイルっておしゃれでやりたいって人も多いと思います。
私も、転職の合間の有給消化中にネイルしたいと思ってしたことがあります。
たまにすると気分もとってもあがります。
美容系のクリニックでは、ネイルしても良いといわれるところもあります。
しかし、長い爪や、装飾が多い爪の場合は、菌や汚れが落ちにくく、患者さんを傷つけてしまったり、感染させてしまう危険性もあります。
透明ならいいよっていうところもありますが、基本的にネイルは禁止になります。
ネイルは、休みの日に楽しみましょう。
身だしなみチェック③メイク
派手なメイクはもちろんダメです。
派手なメイクだと引いてしまいますよね。私自身まつ毛のエクステが激しすぎる看護師さんに会うと圧倒されて、引いてしまいます。
基本的にナチュラルメイクにしましょう。
ノーメイクでも血色が悪くみられます。また、社会人としての最低限のマナーとして、ファンデーションくらいはしましょう。
ファンデーションは、肌になじむような自然な色にしましょう。
チークは、濃く入れないようにして、薄くいれて血色をよくしてください。
先輩に、血色が悪いからピンクのチークをプレゼントされたことがあります。
うっすら入れることで「良くなった。」と言われたことがあるので、小さなポイントって大事だと実感しました。
アイラインやマスカラは自然な明るさにしましょう。
私は、目がかゆくなるため、目の周りは、何もつけたりしていません。
身だしなみについてアイラインをしろとかマスカラはやらなきゃと言われたことはないです。
必要最低限をするのが正解です。
全体のバランスが大事です。眉毛だけ書いて、あとは、日焼け止めだけ塗っているスタッフもいました。
身だしなみチェック④服装
看護師の場合、ユニフォームをだらしなく着ていたら清潔感が感じられない印象になります。
また、シミなどがついて汚れたら着替えるようにしましょう。しわだらけでは、患者さんにいい印象をあたえることはできません。
病院勤務の頃は、クリーニングに毎回出していたため、きれいなものを着ていました。
クリニックの中には自分で洗濯してきてという職場もあったので、しわがないように気を付けていました。糸がほつれたままだったり、しわしわだと目立ちました。
最近、ワンピースタイプのユニフォームは少ないと思いますが、ワンピースタイプの場合、スカート丈は短くなりすぎないようにしましょう。
また、ワンピースタイプではストッキングを着用すると思います。ベージュの色味を履くことが基本です。
私も経験したことがあるのですが、伝線や、毛玉がついていた場合はすぐに履き替えるように予備のストッキングをもってきておくようにしましょう。恥ずかしくてしかたないです。
パンツスタイルの場合、腰履きしない。
男性の看護師がしているのを見たことがあるのですが、だらしなく見えます。
インナーは、透けないようにするのも最低限のマナーです。
赤い下着が透けている看護師をみたことがあるのですが、心の声で「もっと地味な色を着てきて!」と思ったことがあります。ベージュや、モカなど肌色に近い色を選ぶように心がけたいものですね。
靴下は、無地で、ワンポイント程度までなら許せます。
以前働いていた職場は、最初「白色靴下のみ」しか認められていなかったです。
それを知らなくて黒を履いていたらお局看護師に厳しく注意されました。
徐々に緩和されて、黒も認められるようになりました。
カーディガンは、紺や黒、白やベージュなどが基本になります。
黒しかダメという職場もありましたが、だいたい、基本色なら大丈夫な職場が多かったです。
周りのスタッフが着ているものを参考にしてみて下さい。
身だしなみチェック⑤アクセサリー類
基本的にアクセサリーは禁止されている病院が多いです。
ピアスは外します。カラーコンタクトは禁止。
磁気ネックレスやネックレスをしている人も見かけたことはありますが、「外そうよ。」と直に言われている現場を見たことがあります。
時計や眼鏡も華美でないシンプルなものにします。
看護師の場合処置で手が汚れることが多いので、私は指輪も汚れるのが嫌でつけていませんが、つけている人は割といます。
この間、結婚した職場の看護師も「指輪汚れてしまうし…便処置するし、つけようか悩んだけど、新婚だしつけてみた。」といっていました。
気になる人は、職場に確認してみましょう
身だしなみチェック⑥香水香料
無臭であることが第一です。
香水をつける習慣がある人は、仕事中は控えるようしてください。
吐き気のある患者さんや妊婦さん、化学療法中の患者さんなど、香りで気分が悪くなる人がいます。
私自身も香りに敏感で、アロマが体に良いからと焚いていたことがありますが、最初は「いい香り。」と癒されますが、だんだん気分悪くなってしまったことがあります。お香をたくのも同じ感じで、しばらくすると、気持ち悪くなりました。
それ以来、無臭が一番いいと思うようになりました。
冬場でいうとハンドクリームって今、香りが強いものが多いです。
同僚のハンドクリームの香りのきつさにやられたこともあります。
整髪料についてもきつい香りのものが割とあるので、無香料のものを選ぶようにしましょう。
臭いがないって大事なことです。気を付けてみてください。
身だしなみチェック⑦髭
必ず、髭は常に剃るようにしてください。
最低限、マスクに隠れるようにしましょう。
仙人のように無精髭が伸びている状態だと、雑菌も入りやすくて不衛生です。
過去に、髭からコバエがでてきた人をみたことありますが、不潔だと感じました。
ドクターが、マスクをはずしたところ、髭が伸びていて、「忙しくて剃る暇なかったのかな。」と思ったことがあります。当直明けのせいもあるかもしれませんが、やつれた印象をうけたので、清潔感は感じられませんでした。
身だしなみチェック⑧履き物
白いスニーカータイプがいいです。
昔は、ナースサンダルが多かったかもしれませんが、針が落ちてきたら危険ですし、スニーカータイプのほうが動きやすいです。
たまに、踏んでもいいようなタイプの靴がありますがだらしなく見えます。
「クロックスタイプ」のナースシューズを履いている人もいますが、以前勤めていた職場で師長が「だらしないからやめてください。」と言っていたことがあります。
私は、クロックスを庭に出る時にはいたりしていましたが、つまずきやすいので履くことをお勧めしません。安全を考えたら履かないほういいと思いました。
スニーカータイプが一番安全に患者さんもケアできるし、自分自身も守ることができます。
まとめ
いかがでしたか?
医療機関にはいろんな年代、価値観を持った人が訪れます。
人の印象は、見た目から判断されることが多いです。外見から安心感を与えるように普段から心がけましょう。
看護師として仕事が要領よくなんでもできることよりもまず、見た目の印象って大事です。
身だしなみは基本的なことになります。看護師としての仕事ができなくても、気を付けることができます。
ワンポイントアドバイス | ||
1 | ヘアスタイル・髪色 | 前髪で目を隠さず、茶髪までにして!! |
2 | 爪 | 短くきって、ネイルは原則禁止!! |
3 | メイク | ナチュラルメイクが一番!! |
4 | 服装 | 下着は透けないものを選びましょう! |
5 | アクセサリー類 | 結婚指輪くらいにしましょう! |
6 | 香水香料 | 無臭で!! |
7 | 髭 | 剃ってください! |
8 | 履き物 | スニーカータイプでかかとは踏まない! |
医療現場に適した身だしなみを整えることで、患者さんや周りのスタッフとの関係も気持ちのいいものとなってきます。信頼される看護師を目指すために参考にしてみてください。